前の組と離れない
あなたが家から飛行場に向かうのに、車を運転していたとしましょう。
普通どおり行けば絶対に間に合う時間に家を出たとします。
途中までいつも通りのスピードで運転できました。
しかし!
あるところから、目の前に時速30キロで走る軽トラックが現れました。
とてもではありませんが、飛行機に間に合いそうにありません。
そして、道路も片側一車線で追い抜くこともできません。
イライラしますよね?
しかし、この軽トラを運転しているおじいちゃんは、目の手術をしたあとで視界が悪く、このスピードしか運転できません。
でも、どうしても入院しているおばあちゃんのところに荷物を今日持っていかないといけなくて、運転しています。
知らんがな!!!
とりあえず急げや!
と思いませんか?
これって誰でもそう思うと思います。
こっちは飛行機に間に合わないといけないんというプレッシャーがあるんだから、急げや!と思いますよね。
実は、これ、進行と同じです。
遅いお客様の組に対して、ゴルフ場従業員の方々は急いでいただくために
「進行車」
という車に乗って進行をパトロールすることがあります。
だいたいですが、スタート室の指示によって、「○番カートのお客様が前と空けているから、前に追いついてもらうように促す」という感じで、注意をする組があるから進行車は出撃します。
もし、みなさんも進行車を見つけたときには
「え?俺?」
みたいに思ってくださいね(笑)
そして、実際に遅れているかどうかを目視で確認して、プレーの様子を見ます。
遅れているのをお客様が分かっていて、急いでくれているようなら何も言いません。
でも、そうじゃないお客様には
「前の組と離れていますので、
少し急いでいただけますか?」
と注意?をします。
そこで、
「ロストボールをしたから
しょうがないだろうが!」
とか
「シャンクが止まらなかったんだから
しょうがないだろうが!」
とか、逆ギレしてくるお客様がいます。
・・・
・・・・・・
知らんがな!
急げや
冒頭の軽トラの話と同様に、そんなあなたたち(遅いお客様)の事情は他のお客様にとって全く関係ありません。
あなたの後ろのお客様は
「おせーな!」
と思ってイライラされています。
そのお客様一人ひとりにあなたがご説明差し上げますか?
ロストボールしたから?
シャンクが止まらなかったから??
心底、知らんがな。
まじで。
僕もそういうことはあるけど、その後、前の組に追いつくように急ぐし。
気持ちはわかるけども、その後急ぐし。
急いでないのが問題であって、ロストやシャンクとか、本当に知らんがな。
その結果、後ろのお客様はどう思うのか。
「このゴルフ場は進行が悪いのか。あまり来たくないな」
と思われてしまいます。
怒り心頭のお客様はラウンド終了後にスタート室に怒鳴り込んでくるお客様もいらっしゃいます。
「進行悪すぎだろうが!」
「こんな進行で営業すんな!」
など。
スタート室は平謝りしかできません。
スタート室はスタート室でできることをしたのに。
進行車を出して、お客様を注意して、逆ギレされて、それでもちょっとでも急いでいただくためにカートを運転したり…
そこまでスタート室はしているのに、なんでこんなにスタート室が怒られないといけないんだ…
そう思いませんか?
それもこれも全て
あなたのせい
遅れているあなた
です。
シャンクやOB連発、ロストボール連発…
ゴルフではよくあることです。
ええ。
僕もやります・・・何なら連日あります、と言ってもいいくらいです。
でも、その後急ぐかどうかです。
前の組と離れない
本当に鉄則です。
ゴルフ場には本当に様々な方がゴルフを楽しみに来られています。
数年ぶりに会う友達との数年ぶりのゴルフを楽しみに来られているお客様、親戚での毎年一回のコンペで来られているお客様、大切なお客様と一緒に来られているお客様、前回スコアが悪すぎたのでリベンジに来られているお客様、大病をして復帰戦として来られているお客様、がんが発覚した父親と今日が最後のゴルフになるお客様などなど。
いろんなお客様があなたと同じ日に同じゴルフ場でプレーをされています。
遅いあなただけがお客様ではないのですが、あなたも楽しんで欲しいです。
ゴルフ場に来られたお客様が
みんな平等にストレスなく
ゴルフを楽しんでいただきたい
そのための進行です。
ゴルフ場はそのためだけに運営していると言っても過言ではありません。
コース管理も予約もフロントもスタート室もキャディも営繕も。
だからこそ、進行のご協力をお願い申し上げます。